半年ほどロータリー50周年の切手について書いてきましたが、今月は一回お休みして、最近発行されたロータリー関連の切手についてお話ししたいと思います。といっても。怪しげなイリーガル切手やマネーメイキングプロジェクトともいえるエージェント切手を対象外にすると、今年は今のところインナーホイールクラブを含めて3件にとどまります。
まずはジャージーロータリークラブ(RC)の100周年記念切手①です。昨年12月1日のコラム「ロータリーの切手2023」にガーンジーRCの100周年記念切手について書きましたが、ジャージーも同じ英王室属領島嶼国のひとつでガーンジーの近くにある島です。ジャージーRCは1924年の発足で、100周年にあたる2024年6月14日に6種の切手が1シートにまとめられて発行されました。
ガーンジーの場合は各切手にロータリーのエンブレムがデザインされていましたが、ジャージーはシートの耳紙(右下方)にあるだけで、切手だけを見ると一見ロータリーの切手とはいいがたく感じます。しかしよく見ると、各切手の左端にRotary Club of Jersey 1924~2024の文字があります。図柄も左上から右へ「レ・ミュレにおける保全活動」「ケニアでの砂防ダム建設」「ジャージーのこどもの日」、下段左から「平和と紛争解決の促進」「良き仲間クラブ」「世界ポリオ撲滅の主導」と、ロータリーの活動が描かれています。またこの6種の切手それぞれに10面シート(横2列5段)があり、業者経由ですべてをシートでそろえるとかなり高額になりますが、ジャージー郵政から直接額面で購入(通販)することができますので、ROS(ROTARY ON STAMPS)のメンバーの多くは直接購入を選んだようです。
この切手は初日カバー(FDC)も作られていて発行日がわかったのですが、次のサンピエールミクロンが発行した「第1815地区」年次大会の記念切手②はFDCが未見です。地区大会は2024年6月14~16日に開催されました。そのプログラムによれば2日目の6月15日に郵政長官の挨拶がありその中で記念切手の発表が記されています。そのまま解釈すれば6月15日にこの切手は発行されたものと思いますが、ROSの資料担当Richard Dickson元会長は、FDCのような証拠がないので、発行日不詳であるとしています。額面は島外使用の1.96ユーロで、1シート25面(5×5)の構成になっています。
最後にインナーホイールの活動を紹介する北キプロス(トルコ系)の切手③を紹介しましょう。
インナーホイールについては2020年6月7日のコラムに書きましたのでそちらをご覧いただくとして、この切手は北キプロスのインナーホイールクラブが他の奉仕団体に協力してきたことから、その団体を紹介する切手とのコラボで発行され、記念のシート④が販売されています。発行日は4月2日。シートの最下段が記念消印で、FDCにはこれが押されています。