今年もあと1か月になりました。この1年に各国の郵政窓口で発行された(Pスタンプではない)切手でロータリー関連のものは極めて少ない結果になりました。
既に5月と6月のコラムでご紹介したチリのバルパライソロータリークラブ(RC)創立100周年記念2種連刷(①4月19日発行、5月のコラムではFDCのみ掲載)と、英王室属領島嶼国(とうしょこく)のひとつであるガーンジーのガーンジーRC100周年記念6種(②2月15日)のほかは、Pスタンプといわゆるエージェント切手(発行国の名を借りて郵趣業者が作成販売する切手)でした。ROS(ROTARY ON STAMPS)が国際ロータリーのメルボルン年次大会で準備できたのもPスタンプ(7月のコラム参照)でした。各国のRC100周年で、もっと多くの国から記念切手の発行が期待されましたが、なかなか難しいようです。
昨年はエージェント切手でもウクライナ支援や様ざまな奉仕活動を紹介する切手が多く発行されましたが、今年は著名なロータリアンがデザインされた切手が多いようです。そんな中からシエラレオネとジプチのものをご紹介します。描かれている著名人が皆、時期の長短は別としてロータリアンであったことを私も確認していますので、ここに取り上げる次第です。
まずは③と④のシエラレオネ発行分。③の6種シートには、チャールズ3世(英国王)、ロアルト・アムンゼン(ノルウエー・探検家)、ルチアーノ・パバロッティ(伊・オペラ歌手)、ニール・アームストロング(米・初の月面着陸)、オービル・ライト(米・初飛行兄弟の弟)、レーニエ3世(モナコ・大公)が描かれ、④には切手にフランシスコ・ローマ教皇、シート地にジョン・F・ケネディ(米・元大統領)とトーマス・エジソン(米・発明家)、ウオルト・ディズニー(米・アニメーター)の3名がにこやかに微笑んでいます。
⑤と⑥のジプチ発行分もほぼ同じ人物ですが、⑤の4種シートにはまず左上にチャーチル元英国首相が登場します。氏はロンドンRCの会員でした。右上にはP. P. ハリス創始者が登場し、ケネディ元大統領の横顔もあります。下の2種にはトーマス・エジソンとウオルト・ディズニーが描かれています。⑥ではニール・アームストロング宇宙飛行士が切手になり、シート地ではチャールズⅢとフランシスコ教皇が何かを見守っているような雰囲気です。
この著名な人々がロータリアンである(あった)ことはご存じの方が多いと思いますが、複数のRCに在籍した方もあり、私はある切手展に「切手に描かれたロータリアン」を出品する際に、それぞれの所属クラブを調べ、結構楽しみました。その時の経験から言うと、③~⑥のように同じ人物ではなく、もっと多くの著名なロータリアンを切手にしてくれるとよいのにと思います。そうは言っても、スタンプ・エージェントとしてはロータリー切手収集家以外にも売らねばならないのでしょう。