さて今回は最近入手したガーンジー(Guernsey)のロータリー100周年記念切手に関してお話しします。
ガーンジーはイギリス海峡のチャンネル諸島に位置し、ガーンジー島のほか、オルダニー島、サーク島、ハーム島などからなるイギリス王室属領の島嶼(とうしょ)国です。英国王を君主としますが連合王国(UK)には含まれず、かといって海外領土や植民地という扱いでもなく、高度な自治権に基づく自治議会と政府を持っています。従って英国の法律や税制などは適用されませんが、外交と国防は英国政府に委任しているので主権国家とは言えない「地域」です。面積は全島合わせて78平方㎞、人口6万5,228人(2021年)。英国海峡のもう一つの似たような地域(ジャージー)と同様「タックスヘイブン」としても知られています。
郵政は独立した組織を持っていて、外貨稼ぎの目的もあって切手の発行には熱心です。そのガーンジーで「ガーンジーのロータリークラブ100周年」記念切手6種①が2023年2月15日に発行されました。この6種を収めたホルダー②も発売されたほか、セルフ糊バージョンの切手も発行されたようです(私は未入手)。
切手図案は、56P(ペンス)がデランシー庭園プロジェクト、79Pが島一周ウオーク、87Pはエンドポリオ・プロジェクト、1.21£(ポンド)は100周年プロジェクトの日本パビリオン(東屋)、1.39£はクリスマスバスケットを贈るプロジェクト、1.50£は子どもたちへのクリスマスプレゼントの木プロジェクト、というガーンジー・ロータリークラブ(RC)の活動をそれぞれ描いています。ホルダーの表紙はその原画をまとめたもの②です。
各切手は10面シート③で発行され、そのシート地には切手図案が大きく描かれています。初日カバー(EDC)④には記念の消印が押されています。
ガーンジーRCは1922年10月30日に首都セント・ピーター・ポートで創立、1923年3月3日に国際ロータリー(RI)から認証されました。昨年4人の新会員が加わり、現在の会員は74人となっています。切手に見られるようにさまざまな活動に取り組んでいます。例えば79P切手の「島一周ウオーク」は誰でも参加でき、毎年開催されて今年25回目となり、この6月10日(土)10時半にスタートします。ファミリー向けなどいくつかのコースがあり、最も長いのが「サフェリー・ロータリーウオーク」のようです。一人で歩いてもよいし、数人でチームを組んでリレー形式で参加してもよいと、募集要項にありました。このコラムを書いている5月29日にはまだ参加登録が可能、となっていました(クラブHP)。今年は第25回ということでRCの元会長10人がチームを組んで参加する、というイベントもあるようです。
※ 5月27~31日、オーストラリアのメルボルンで国際ロータリーの年次大会が開催されました。今年は記念切手は発行されず、記念の消印が使われているようです。詳しい情報を待って、7月1日のコラムでROTARY ON STAMPS(ROS)のブースの話題をお伝えする予定です。