日本でPスタンプ(Personalized Stamp)が登場したのは、2001年8月1日からの「日本国際切手展2001」会場内でデモンストレーション販売されたのが最初だったと記録にあります。私もその初日に会場を訪れ、同行されたROTARY ON STAMPSの先輩安川厚さん(故人)と真っ先に受付でそれぞれ10シートを注文し、顔写真の撮影をしたのを思い出します。会場からお祭り騒ぎのように友人と私自身あてに差し出しましたが、私の顔写真では人気沸騰とはならず、結局あまり使うことはなく、自己満足に終わってしまいました。その後通信販売も行われるようになり、顔写真だけでなくいろいろな写真を使ったPスタンプ(当時の呼称は写真付き切手。現在はフレーム切手)の作成が可能となり、ロータリークラブ(RC)の周年行事の記念品などとして、ロータリー関係のPスタンプを見かけるようになりました。
しかし、Pスタンプ作成の情報を事前に得ることは極めて困難です。従って入手方法はさまざまですが、偶然な出会いに期待するほかありません。『ロータリーの友』誌上で紹介された「丸亀RCのフレーム切手」は、当時のクラブ会長横田龍男さんとロータリーの友人になるきっかけにもなりました。その後も横田さんの企画によるフレーム切手が作られるたびにお世話になっています。ほかにも漏れ伝わった情報からそのクラブにお世話になったケースは何回かあり、そのたびに感謝している次第です。
偶然な出合いといえば、使用済み切手を集めてボランティア団体に送る活動から、廻り回って私の手に入るということが時々あります。そんな中から最近(といってもこの10年ぐらいの間に)入手した切手をいくつかご紹介しましょう。未使用の切手を入手できた事例や、特に丸亀RCのフレーム切手は種類が多いので、別の機会にご紹介するつもりです。
①は三重県(RI第2630地区)の久居RCが2015年5月に創立20周年を記念して作成したものです。地元・津中央郵便局の2016年の消印があります。描かれているのはクラブのバナーです。
②も同じ三重県の桑名北RCが2018年6月に創立20周年を記念して作成したものです。四日市西の消印がありますので、6月16日の記念式典に参加した四日市のロータリアンが郵便に使ったものかもしれません。描かれているのは「六華苑」の洋館部分で1912年に完成したジョサイア・コンドル設計による著名な和洋融合の建築物です。
③は山口県で一番歴史のある下関RCが国際ロータリーの100周年に際し作成したもので2006年11月25日の消印があります。作成したのは2005年7月と思われます。
④は同じ様式で、岩手県の八戸RCが創立50周年の記念に作成したものです。1955年7月の創立ですので2005年7月に作成されたものと思われます。
⑤は第2650地区の2006-07年度テーマ「絆」を広報するもので、2007年用の年賀Pスタンプで作成されたものです。年賀切手ですから「くじ番号」が印刷されていて珍しいものです。切手は紙付きの状態でしたがその裏面(ハガキの一部)から推測すると、同年度の平井義久ガバナーの年賀はがきに使用されたものでしょう。
⑥は第2640地区の堺泉が丘RCが創立20周年に作成したもので、ロータリーのプロジェクトの一つが描かれています。他の図案のものを見かけたことがあり、この時期のシート構成から10種類の図柄があると考えます。2006年10月に作成配布されたものでしょう。
⑦は作成目的としては大変珍しく、第2780地区の「IM(Intercity Meeting)」開催を期して、ホストクラブの相模原西RCが2010年3月20日に作成配布したものです。30年ぐらい前のテレホンカード全盛時代には、各地のIMで出席者に次年度のRI会長テーマをデザインしたテレホンカードが配られたのをご記憶の方も多いと思います。それを思い出させるものです。2色とも手に入りましたので並べてご紹介します。