私の手元に、ラオスのビエンチャンロータリークラブ(RC)から国際ロータリー(RI)に宛て、1959年3月1日に差し出された手紙の封筒①があります。
ラオスは旧・フランス領インドシナで、1949年7月19日に「ラオス人民民主共和国」として独立しました。日本とは1955年に国交を樹立しています。首都ビエンチャンにRCができたのは1957年のこと。その後1979年に国際ロータリーを離脱しましたが、現在は復活し日本のRCとの交流も盛んなようです。
ロータリー関係の記念切手は一度だけですが、今からちょうど50年前、1971年6月28日に「ビエンチャンRC創立15周年」を記念して発行されました。額面30k(キーツ)の「僧侶と寺院」②、と70kの「女性と龍」③、の2種類が発行され、デザイナーはKy Phungchaleum氏でした。②の僧侶はミュージシャンともいわれています。③の女性はビエンチャンRCが選出した「Miss ROTARY」と記録にあります。切手を単片ではなくシート下部の田型で示したのは、印刷された日付けが入っているからです。いずれも発行月の6月になってから印刷されています。
無目打ちの4面シート④⑤とデラックス(DX)シート⑥⑦も発売されました。DXシートをよく見るとフランス郵政で印刷されたことがわかります。現在でも旧・フランス領の国の切手はフランスで印刷されることが多く、DXシートもよく見かけます。ロータリー関連の切手がフランスや旧・フランス領の国で発行されるときは、注意していないとDXシートを買いそこなってしまいます。2005年のロータリー100年の記念切手でも、フランスやアンドラなど、事前の情報収集が大変でした。
さらにフランス印刷の切手で欠かせないのがダイプルーフ⑧⑨です。試し刷りの一つで何色かのパターンで各数枚ずつ作られ、実際の色が決められます。凹版印刷ですので、印刷版の彫刻師のサインが入っているのが普通です。ほかに赤や紫、緑などで刷られたものがあります。⑧にはJumelet、⑨にはMeirmontとサインが入っています。シート状にしたときの色を確認するカラートライアルプルーフはこの切手では存在が確認されていません。
ラオスといえば私が地区の米山カウンセラーをしていた年、RI第2790地区の米山奨学生の一人がラオスの青年で、帰国したらラオスにコンビニチェーンを展開したいといって意気込んでいたのを思い出します。