• MY HOBBIES / Kenichi Hamana

今月はロータリアンにとって大切なロータリー創立記念日(2月23日)があります。国際ロータリー(RI)は25周年、50周年、75周年、100周年の節目ごとに発祥の地シカゴで国際大会を開催し、祝賀行事を行ってきました。50周年には各国に記念切手の発行を要請し、実際27か国でロータリー50周年の記念切手が発行されました。このときRIは3種類の切手の見本を作成し各国の最初のロータリークラブ(RC)に送り、それぞれの政府に切手発行を働きかけるよう要請したのです。
これを受けて日本では東京RCが政府に働きかけたのですが実現しませんでした。代わりに3種類のシール①が作られました。そこにある標語「奉仕に歩む50年」はRIが使った「50 Years of Service」の和訳で、当時の『ロータリーの友』誌によれば、50周年委員会が公募して決定したようです。このシールについては東京RCの松方三郎国際奉仕委員長(当時、のち1961年東京大会開催時の第60区ガバナー)の手紙が残されています②。そこには切手が実現しなかったので3種類のシールを作ったことが記載されています。この手紙は日本の切手事情を問い合わせた米国ロングアイランドのE. H. Clemmerさんへの返事で、そのシールを添えて送った時のものです。E. H. ClemmerさんはROTARY ON STAMPS(ROS) のメンバーであったと思われ、ROSの資料にも30年ほど前から掲載(現在は要旨のみ)されています。私がこの手紙のコピーとシールを入手したのは、オーストラリアの著名なROSメンバー、Lyons Keransさん(銀行家・故人)の収集品からでした。Lyons KeransさんはE. H. Clemmerさんから譲り受けたものと思われます。
③は1957年に東京RCがRIに送った封筒で、3種類のシールが貼られています。2年後にもまだ在庫があったようです。松方氏の手紙に「クラブ内外で」とあるように、東京RCだけでなく全国のRCやロータリアンが使ったようですが、詳しい記録が見つかりません。ご存じの方がいらっしゃいましたらご教示いただきたいと思っています。なお、このシールは「ロータリー文庫」に島津久厚氏寄贈のものが収蔵されています。

この年の地区大会は全国(第60区、第61区)の連合年次大会として京都で1954年10月15~17日(15日は前日懇談会)に開催されました。その際は会場(15日は京都市公会堂、16~17日は京都市勧業館)最寄りの左京郵便局が記念消印(小型印)④を郵便物に使用しました。
この大会では来賓祝辞を京都府の蜷川虎三知事が述べられ、記念講演のテーマが「ロータリー精神と日本国憲法」(東京RC金森徳次郎氏)であったと記録(『ロータリーの友』1954年11月号)にあります。もしタイムスリップしてそこに参加できるものなら、と思わずにはいられない素晴らしい大会であったようです。ちなみにRI会長代理は、第2次大戦後の日本ロータリーのRI復帰決定時にRI会長であった、あのアンガスS. ミッチェル氏で、氏は1950年4月の「国際ロータリー倶楽部復活大会」に続けてのRI会長代理でした。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です