3月17日付けのクロアチアのロータリー100周年記念切手の記事を書き終えたとき、トーゴで今年2月25日にローターアクト(RA)50周年を記念する切手が4種組み合わせの小型シートで2種類(①②つまり切手は8種類)発行されたとの情報が入りました。最近のトーゴの切手はマネーメイキングプロジェクトが多く、しかも国際ロータリー(RI)におけるRAの活動は1968年からですので、52年目に50周年記念というのはいささか出遅れかと思いますが、ローターアクトクラブ(RAC)に関する切手は他にないので紹介することにします。
RACは、ロータリークラブ(RC)が支援する青少年のための活動の一つで、国際ロータリー(RI)の公式プログラムの一つになっています。
国際ロータリーの資料(ローターアクトハンドブック)によれば、RAは地元や海外での奉仕活動に関心がある、18歳から30歳までの青年男女のためのクラブで、大学または地域社会を基盤とし、地元のRCによって提唱され、指針とサポートを受けますが、それぞれ自立して運営されています。
1960年代初めのころ、世界各地のRCが社会奉仕の一環として大学生レベルの青少年グループの活動を提唱しました。RIが最初に承認したのは1968年3月13日米国ノースキャロライナ州ノースシャーロットRACで、その年の6月1日には埼玉県にある国際商科大学(現・東京国際大学)RAC(現・川越RAC)が日本最初のRACとなりました。
世界160の国と地域に9,641クラブ、153,154人の会員が毎月2回の例会を持ち、さまざまな活動をしています(2019年1月17日現在)。
RA関連の切手は今回のトーゴが初めてです。Pスタンプ(日本ではフレーム切手と呼ばれる私的切手)としては2003年ブリスベーン(豪州)RI年次大会の際、クライブ・メラーROS(ROTARY ON STAMPS)副会長が郵政に発注して、友愛の家のROSのブースで販売したもの(③)があります。
記念消印はフランス、インド、ギリシャ、アルゼンチンの4か国でRAのイベントなどの際に使用されました。その最初は1977年4月にパリで開催された第4回ヨーロッパ地域RA会議で使用されたもの(④)です。翌1978年7月にはインドでRAの地区大会記念消印(⑤)が使われました。RI第168地区のモンベリアード東RC(仏)は1985年のロータリー80周年記念事業としてRACの設立をサポートしました。その中心人物は同クラブの重鎮、ルネ・ラガードROS元会長(故人)で、彼の働きかけでモンベリアード郵便局での記念消印(⑥)が実現しました。
2000年のブエノスアイレス(アルゼンチン)でのRI年次大会の大会前行事として開催されたRAの世界大会で記念消印が使われたのち、ブリスベーンのPスタンプを最後に、RA関係の郵趣アイテムの話題がない中、トーゴで記念切手が発行されたのは、良いことだったのではないかと思っています。