ここにご紹介するのは私のコレクションの中で、日本の出席カードとしては最も古いものです。
出席を重んじるロータリーは、所属クラブの例会に出席できないとき、その前後の一定期間(現在は原則2週間)内に他のロータリークラブ(RC)の例会に出席することで所属クラブの出席が補てん(メークアップ)されます。その証明となるものが出席カード(Attendance Card)で、メークアップカードとも呼ばれています。
これ(①)は1927年2月26日の東京RCの例会に出席したアメリカ・バーモント州バリーのロータリアン、ローランド・C・キャンベル氏(職業分類・圧縮空気製造)が、会場で受け取ったカードを、次の訪問地香港に向かう船内か香港到着後に投函したらしく、香港の切手にHONGKONG1927.3.15.の消印が押されています。裏面は日本文化を紹介する絵葉書(②)で、狂言が描かれています。
東京RCは1920年10月20日に創立、1921年4月1日に国際ロータリー(RI)855番目のクラブとして承認されたわが国最初のRCです。1927年2月の時点での日本のRCは、東京、大阪、神戸、名古屋、京都の5クラブでした。また、例会でロータリーソングが歌われ始めたのも1927年2月の東京といわれています。この年のRI年次大会は6月6日から10日までベルギーのオーステンドで開催され、東京RCから2名が出席しています。当時の週報に海外からの出席者がよく記載されていますので、国際的な交流は創立7年目にして結構あったものと思われます。